果嶺自然公園で生態散歩~草原・湖・鳥による緑の饗宴~
撮影/Cindy Lee
【◎文/李暁萍 ◎翻訳/有田夏子 ◎撮影/呉柏源、Cindy Lee】
草原に朝日が降り注ぎ、そよかぜが月橘の花を揺らし、赤いくちばしのバンが水草の間を泳いでいる。高雄ゴルフ場跡地に建造された「高雄果嶺自然公園」が都市と自然を再び結びつける。
公園の綠が澄清湖、雙湖森林公園と金獅湖をリボンのようにつなぎあわせ、南臺灣有數の生態迴廊を形成している。「生息地のモザイク」を主なコンセプトとして設計された園內には、草原、池、林と丘が一體となった景観が広がる。草原ではシロガシラがのんびり散歩し、池ではアマサギなどの水鳥が水生植物の間に見え隠れする。小高い丘の上ではカンムリワシやカンムリオオタカが空を自在に旋迴している。
撮影/呉柏源
遊歩道を歩けば、植物が四季折々の景色を描き出す。春には月橘やモクセイの花が香り、夏には豊かな綠が茂り、秋には木綿が開花し、冬の落ち葉が詩的な風情を添える。
現在、この綠にあふれたエリアが、市民に親しまれる自然教室となった。園では參観規制や生態系への影響を抑えた施設設計により、生態系と観光の両立を図っている。また、市民に持続可能な環境の大切さを理解してもらうため、生態ガイダンスも行っており、「鳥を撮影する際には近づきすぎないように」と自ら注意を呼び掛ける市民もいる。観光客が自然の保護者になり、人と自然の関系に変化が生まれる。それは生態教育の最も大切な成果でもある。
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